本放送当時、第13回「力の限り生きた」の翌週(1985年1月5日)は前半までの総集編「これが青春だ」が放送されました。近年の連続ドラマは殆どが1クール編成なので、放送期間中に総集編が流れるのはたぶんあり得ないでしょうが、当時としてもあんまりなかったような気がします。ちょうど正月が挟まる機会に、前半を見逃していた視聴者を誘導する目的だったのでしょうか(ちなみに私自身も第7回か8回あたりから見始まった記憶があります)。
ともあれ、これはDVDにも特典として収録されていますが放送済みの話をダイジェストした内容なので新録映像はありません。ただ例外的に本編にはなかった場面が2つ含まれています。おそらく撮影はしたものの編集でカットした部分を、今度は総集編用に復活させたのでしょう。
ひとつは、本編の第6回で滝沢賢治(山下真司)が水原(小沢仁志)と河原で決闘した後の、部屋でのシーン。
本編では震えている水原に「なんだ、お前まだそんなに寒いのか…」と言う賢治の台詞から始まっています。しかし総集編ではその前に

賢治「水原、約束だ。試験にはちゃんと出ろよ」
水原「しょうがねえ。オレも男だ。約束は守るぜ」
賢治「いきがりやがって」

と言うやりとりがあるんですね。
本編でこれをカットしたのは正解で、何も分かりきったことをくどくど描く必要はありません。
もうひとつは第7回で星(武藤大助)から「自分かイソップか」と選択を迫られた賢治がイソップ(高野浩和)を庇ったのを見た大木(松村雄基)が、後で風呂に誘うシーン。実は総集編にはそのシーンがありません。その代わり、大木が入学式早々番長を殴って問題を起こした直後の段階で別のシーンがあります。

(夕暮れの道端で向き合っている賢治と大木)
大木「何ぃ?オレと風呂にいこうだとぉ?」
賢治「ああ、文字通り裸になってお前と付き合ってみたいんだ。学校やオレに不平や不満があったら何でも言い分は聞くぞ」
大木「けっ、だまされねえぜ」
賢治「だます?」
大木「何べんも言うが、先公は敵よ!」
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と言うわけで、先に賢治のほうが大木を誘っているシーンがあるのです。
これはさっきと逆で、本編にもあったほうがよかったような気がしますけどね。と言うのもいきなり大木が誘うのと、その前に伏線があるのとでは、微妙にニュアンスが違って見えるからです。ただこの回は内容がてんこ盛りだったので、尺が足りなかったのでしょう。
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ちなみにこのシーンのロケ地は中河原駅南側にある府中市住吉町2丁目歩道橋の脇の歩道のようです。第5回では家を飛び出した森田(宮田恭男)がこの歩道を走っていました。